電話をきった伊織を見て、ニヤニヤ。


「へー……松本さんと、そういう関係なんだ?」


「は?ちげーよ」


「隠さなくていいよ。松本さんっていい子だし、あたしも賛成。だけど、適当な気持ちなら……早めに手を引いてほしいな」


「わけわかんねー。なに一人で納得してんの?松本とは、なんでもねーから」


「ウソ~、今朝だってずっと戻ってこなかった……」


「ああ、あれは……。っと、今はゆっくり話してる時間ねーな……。またあとでな」


伊織は時計を確認すると、あたしを置いてキッチンを出ていった。


……今から、松本さんと会うんだ?


もう……夕方なのに。


外、暗いよ?


いつもと違う伊織の様子に、あたしはなんだかソワソワ……。


今まで本命がいなかったけど……


松本さんは、違うってことなのかも。