「だけど、どうして上月くんが知ってるの!?」


「ああ、アイツ朝野と同じジム行ってっから。そーいう話になったらしー」


「ふーん。明日はね、ケーキ食べに行くんだよ……って、こんなとこで話すのもなんだし、中に入ろうよ」


あたしが先に家に入ったら、伊織もあとでついてきた。


伊織が部屋までついてくるから、途中で止めた。


「着替えるから、下にいてよ」


「反対向いてる」


「はぁ?」


「つーか、誰も見ねえよ。お前の裸なんか」


なっ、なんなのその言い方!


「ムカー」


「言葉で言うな。余計ムカつくぞ?」


「どっちがよ!」


「彩花の部屋のが落ち着くんだよ……な、いーだろ?」


言い返してくるかと思えば、優しい顔で笑う。


……あたしもケンカはやめて、とりあえず部屋に入れることにした。


まあ、制服のままでいっかぁ。