幼なじみと付き合った場合。

「朝野と同じジムに行ってんだって? お前ら優雅だよな……ったく、俺なんかジムに入るならその辺走ってんぞ?」



朝野って名前が出てきて、彩花とのことを思いだしたら、一気にムカついてきた。



「ひがむなよ、伊織~」



「おい、テメー。俺にケンカ売ってんのか?」








……ったく。コイツは、俺の腸を煮えくり返す能力に長けてるとしか、言いようがないよな。



だけど、あとでちゃんとフォロー入れてくるから、本気で憎めないんだけどな……。



上月は腹が痛いとか言いながら、ヘラヘラと笑いながら俺の肩に腕を回してくる。



「そう怒るなって。朝野がな、昨日言ってたぜ。『越野さんと、プール来んのもいいな』って」



……な、なに!?



「プール!?」



驚きすぎた俺の声が、見事に裏返った。