幼なじみと付き合った場合。

「おっ、伊織。松本を保健室に連れこんだって、噂になってんぞ?」



ニヤニヤしながら言いやがって……コイツ、俺がそんなことしないってわかってるくせに。



「その噂……ちゃんと、フォローしたんだろーな」



「もちろん。伊織ならやりかねないな~っつっといたわ」



「おいっ!」



近寄ってきた上月の胸ぐらを掴むけど、まだ笑ってやがる。



「まーまー、そんな熱くなるなよ。で、話変わるけどな。俺、ちょうど腹が痛くてさ……保健室で薬もらおーかと」



「人の不幸ばっか願ってるから、腹でも下したんじゃねーか?」



「人聞き悪いよなー。昨日ずっとプール行ってたから、冷えたかも。そうだ……朝野の情報やろうか?」



……ピク。



俺の耳が反応した。