手招きしてくる。


…えっ、あたし!?


ヤダヤダ、知らないフリ…。


あたしは机の中を探るフリをして、伊織から目を逸らした。








「キャッ…ヤダ~、赤松くんてばぁ~、ウフフ…」


なっ…なに!?


女子の甘い声が聞こえ、あたしはチラリと声のした方を見る。


そしたら、さっき伊織がいた場所に、ウチのクラスの舞川さんが立っていた。


そして舞川さんのシルエットと重なるように、伊織が立ってる。


伊織は舞川さんの腰に手をまわし、今にもキスしそうな距離まで顔を寄せてしゃべってる。


……あの、エロ魔神~!!