お昼休みになり、いつものように友達と教室で、お弁当を食べていると……。


あ……伊織だ。


またウチのクラスに来て……。


教科書貸せとか、またそんなのかな。


少しウンザリしつつも、あたしは立つ用意をしてた。







足の痛みはスッカリマシになって、もう普通に歩ける。


今朝、靴箱で伊織に会ってなかったら、足引きずりながら保健室に行ってだろうし、抱えてくれたお礼ぐらい……言おうかな。


そう思って足に力を入れたとき。






伊織はあたしじゃない誰かを、廊下に連れだした。


……えっ?