「わかってるくせに…気づいてないフリすんなよ」



さっきから、伊織はデレデレしっぱなし。



こんなエロさ全開のヤツと…



無理、無理ーっ!








「今日はあたしの家で過ごそ?お母さん、こーんなに大きなケーキ買ってくるって言ってたし。ねっ?」



あたしはこれでもかってぐらい手を広げ、誇張してみせる。



「ケーキごときに騙されるかっての!俺は彩花の全部が欲しい」



「ばっ…バカじゃないの?あげないからっ!」



っていうか、そんなあからさまに言われると、



ムードのかけらもないから。