「行くって…どこに?カラオケ…」


あたしはギクシャクしながら、周りをキョロキョロと見回す。


「リサーチ済だから。カラオケもあるらしー」



「って、どこの話をしてるのよっ!」



いや、あたしも勘づいてはいるけど、



敢えて気が付きたくない…。









「お前、俺の情熱ナメんなよ?今日のために、どれだけ理性を保ってきたか…」



伊織はなにかを噛み締めるようにして、ひとりで語ってる。



…イヤイヤ、



「なんの情熱よ。あたし…まだ心の準備ができでないし…また、にしない?

ホラ、そーいうとこって…クリスマスはいっぱいなんじゃないかなぁ…」