あんなにあたしのことを好きって言ってくれてただけに、ちょっと寂しい気もするけど…。


「アイツ、マジでカッコいーから。…ホレんなよ!?」


「なっ…わけないし！！」


上月くんったら、なに言ってるの!?



「ハハ、そーなったら面白いのになー」



「どういう意味よ……」



「朝野と彩花ちゃんが早く別れればいいのになーって思ってる」


「ええっ!?」


「彩花ちゃんと付き合いはじめてから、ジムに来なくなったしなー。ちょっとつまんねぇ」


「そ…そんなことで…」



「幸せそーな朝野見てっとムカつくしな」



「…え？」



「俺は、常に幸せそーなヤツが嫌いなんだよ。

人の不幸は、蜜の味？」



上月くんはニヤッと笑うと、あたしを置いて歩いて行ってしまう。



幸せそーなヤツが嫌い……って、



性格悪っ！！








結局上月くんは、あたしをいじって遊んでるだけのようにも見える。


伊織のホストか……。


気にならないって言えば、ウソになる。



だけどあたしは…



行くべきじゃ



…ないよね？