「それは…」



元はといえば、あたしがフラフラしてたからで。


弁解の仕様もなく、戸惑ってると…。



「彩花は…赤松くんと別れたんだよな。それって、俺のためだって思っても…いい?」


その言葉に、


そこにいた女子全員が、黄色い悲鳴をあげた。







「えっ…どうして知ってるの!?」


あたし…


朝野くんに、そのことはまだ話してないはず。


そしたら、朝野くんは慌ててこう付け加えた。


「こっ…上月から聞いた。昨日だって、俺が彩花の部屋でふたりっきりでいたのを、

上月がつけてきただけだろ。後でアイツに怒られたよ」


そして、その言葉を聞いて、また女子が騒ぎ出す。



「彩花…だから散歩に行かなかったんだ!?上月くんとじゃなくて、ホントは朝野くんとふたりっきりだったの!?」


う…わ。


なんだか、どんどん噂が大きくなっていきそう。