「あ…うん、そうなの…」



「彩花、運動神経悪いもんね。わかるわぁ~」



そんなとこで共感されても、困るんだけど…。



「朝野くんが一緒でよかったね!なんてったって、水泳大会ではいつもヒーローだったもん!

朝野くんじゃなかったら、彩花…今頃…」



「う…うん。そうだよね…あたしも考えただけで怖い…」



「彩花の命の恩人だね!もう、ふたり付き合っちゃえ!」



みんなだけで勝手に盛りあがって、あたしはただ苦笑いをするだけ。







そのうち朝野くんもやってきて、あたしのとなりに立った。


「彩花、もう平気?しんどいなら、部屋で横になってろよ」


それを聞いて、女子がキャーキャー騒ぎだす。


「呼びすてにしてるんだ!?しかも…なんかもう、彼氏っぽくない?」


「いえてるー!ねぇ、彩花。どうなの!?

昨日は上月くんと…最近までは伊織くんと。で、今日は朝野くんと…」