真っ赤になってるあたしを見て、朝野くんがふわりと笑う。




「だけど…生きててよかった」




胸の奥がドキドキと高鳴る。



それ以上に、溺れたときの恐怖がまた蘇る。



そういえば、小さい頃にも一度溺れたことがあって……



あのときは、お父さんが助けてくれた。



不安でたまらなかったけど、あのあとギュッと抱きしめられて……安心したんだ……。








あたしは思わず朝野くんの胸にギュッとしがみつく。



温かい……。



「もうすぐ民宿に着くから…着替え持ってる?なかったら貸すよ」



「ううん、大丈夫。Tシャツと短パン持って来てるから…」



「そっか。じゃあ女子の部屋の前まで送るね」