「お前なーっ!じゃれるなっ!!行くぞ、オラ!」


あっ!


上月くんの声が聞こえたかと思うと、そのうしろに伊織の姿が見えた。


伊織は上月くんの背中に何度も乗っかろうとして、ヘラヘラしながらジャンプしまくってる。


…もう、アイツまたあんなふざけ方して。



「コラ~!伊織っ、危ないからそーいうのやめなよ」



あたしもつい、いつもの調子で話しかけた。


…結局、


こうなるんだよね。



ケンカしても、一晩寝れば、


話のきっかけなんて、こんなもの。



別に、


なんてことない。


あたしもちょっと、構えすぎてたかな…。