「ゴメンね……」



謝んなよ……惨めになる。



やっぱり……俺たち、付き合うべきじゃなかったよな。




俺は彩花を好きだけど、この気持ちはずっとひた隠しにするべきだったのか……。



それか、時期を誤った？



もっと……大人になってから、気持ちを打ち明けた方がよかったのかな……。




後悔してもしょうがないんだけどな。




ひとり感傷にひたってると、彩花がそのあと嬉しそうに話してくる。











「あたしからひとつお願いがあるの」



は？この期に及んで、まだお願いごと？



俺はどれだけ彩花様に従えばいいんだよ…。



半ばウンザリしながらも、とりあえず「なに？」と聞いてみる。



「伊織とは気まずくなりたくないし、今まで通りでお願い……」