* * * 土曜日、怨霊を封じた呪符を手に唯斗は怨龍の背にまたがり、神聖な神社に赴いたのだった。 「どこでこいつが身投げしたのかなんざ知らねえが、一応、供養してやるかな」 《くけけっ、調伏せずに供養して一件落着ねえ》 「外法師のやり方は気に食わねえ」 唯斗はため息交じりに言うのだった。 「気に食わねえが、間違ってるとは言ってねえがな」 《今回は、あっしらの勝ちでしたな》 怨龍が卑屈に笑んだ。