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 土曜日、怨霊を封じた呪符を手に唯斗は怨龍の背にまたがり、神聖な神社に赴いたのだった。

「どこでこいつが身投げしたのかなんざ知らねえが、一応、供養してやるかな」

《くけけっ、調伏せずに供養して一件落着ねえ》

「外法師のやり方は気に食わねえ」

 唯斗はため息交じりに言うのだった。

「気に食わねえが、間違ってるとは言ってねえがな」


《今回は、あっしらの勝ちでしたな》

 怨龍が卑屈に笑んだ。