桜ヶ丘団地に着いた。 「今日はありがとう 楽しかった」 「またな…」 「うん」 車から降りてドアを閉めた。 「千夏千夏忘れ物…」 運転席側に来るように呼ばれ 回った。 大輔は、あたしのハンカチをヒラヒラと回す 「ありがとう」 ハンカチを受けとると 「あっ…もうひとつ これこれ」 と、言うから『何?』ってあたしは運転席の中へ顔を覗きいれた。 すると、大輔の顔が近づいてきた。 不意討ちだったから とっさに避けてしまったのだ。 「ごめん お休み」 と、少しムッとして 帰って行った。