「……ふぅ。」


夏恋が小さな溜息を吐く。


二時間くらい泣いてたから

疲れたか?

「落ち着いたか?」

抱き締める力を強め、問い掛ける。


「うん。あのさ……わたし…」

夏恋が抱き締められたまま

首だけで振り向き、

腫れ気味の目で見つめながら

話し出した。

「どうした?」

優しく抱きしめながら聞く。