「綿谷!」

後ろから呼ばれて、振り返った。


「宮下くん」

「何?公園見てるの?遊びたいん?」

「え~遊びたくないよ~」

私は笑った。


「これから悠希んちで勉強会するんだけど、綿谷も行かない?」


もうすぐ期末テストだった。

この前の中間テストは吉永くんに教えてもらったおかげで私にしては良い点が取れた。

でも


「行かない」

断った。


「そっか~じゃあ、途中まで一緒に行こう」


宮下くんは私の隣りに来て、歩き出した。


近くにいた同じ高校の女の子たちが私たちを見ている。


宮下くんのファンは多い。

宮下くんが女の子と歩いているから妬みの目で見てくる。


こ、怖い…。