唯のお母さんは小さな小箱を取り出した。 「これ、あの子の部屋で見つけたの」 「…?」 「貴亮くん、なかなか来てくれないから困ってたのよ」 意地悪っぽく笑って俺の手に小箱を握らせた。 「あの子よっぽど嬉しかったんでしょうね。そんなもの作ってるんだもの」 小さな箱にはシンプルな指輪とチェーンが入っていた。 「あれ………?」 箱の端に入っていた紙 それはあの写真同様、唯からのメッセージ