後ろ姿に恋してる


腰をがっちりホールドされて逃げれる女子がいるわけないじゃないっ!!
いるならオリンピックでレスリングか柔道にでれるわよっ!!

そんな事を考えながら貴亮を睨みつけても意味はなかったみたいだ。

余計にくつくつ笑ってるし…


「ほら、寝よう」

子どもを安心させるお父さんみたいにヨシヨシと頭を撫でられ、気持ちよくて目を細めた。


「ハル…好き」

戯言のようにポツリと呟いて貴亮は眠りについた。


「おやすみ……貴」

次に目が覚めた時にはこのまま暫く過ごしたいな、なんて馬鹿げた事を思ってしまう。


あたしの意識もゆっくりと微睡(まどろ)みに墜ちていった。