『何?』 少し低めの声が上のほうから聞こえてくる。 あまりにも私がじっと(微糖コーヒーを)見つめていたからだろう。 『あ、すみません、何でもないです』 そう言って、顔をあげた瞬間、思わず私は固まってしまった。 だって、そこにいたのは…理系クラスでトップの如月太一だったから。 正直、私は、1度も彼と話をしたことはない。 そもそも、クラスが違う。 …けど、噂だけはよく聞いた。