そんな話題もすぐに変わって、レンは掻い摘んでチビの経緯を堂本さんに説明した。
「はぁ~。なるほどね。レンらしいな」
「堂本さんに迷惑掛かる前になんとかしますから」
「それなら別にいいんだけどよ。ていうか、その由麻って…あんたも変わってるな?」
堂本さんが胡坐をかいて私を見上げて笑いながら言った。
「わざわざホストのコイツに付き合って犬の世話なんてよ!」
「…犬、好きですから」
堂本さんの私を見る目はまるで珍しいものを見るかのように観察してる目。じっくりと上から下まで見つめられて落ち着かない。
そしてその視線が外れてまたレンへと移して堂本さんが言った。
「ま、貰い手捜してんだろ?アテ、あるぞ?」
「ほ、ほんとですか!」
堂本さんのその言葉にレンは笑顔で答えてたけど、私には本当にあまりに早いレンとの結末になりそうで素直に喜ぶことが出来なかった。
「ま、とりあえず働けー」
「え?うわっこんな時間!!」
堂本さんが茶化すような口調でそう言うとレンは慌てて仕度をした。
黙って立ったままの私を堂本さんが見て発した言葉に私もレンも驚いた。
「レン。先出ろ。おれちょっと由麻と話するわ」



