「早かったな」
「い、急いできちゃった!おいで~~~」
私はレンの言葉にそう答えると子犬に一直線で抱き締めに行った。
子犬が可愛いのは嘘じゃないけど・・・レンの家に来て、レンと二人きりだなんて、私の心臓フル回転だし、それを誤魔化す意味で。
「じゃあまた、悪いけど」
レンが子犬を抱き上げた私の背中からそう言った。
私はゆっくりと抱っこしたままその場を立つとバレない様に一呼吸置いて聞いた。
「・・・・お腹、空いてない?」
「いや、さっきミルク飲んだばっか…」
「この子じゃなくて!…レンが」
うざがられるってわかってる。
ひいて見られることも想像済み。
それでも私は、そうせずにはいられない。
お父さんの遺伝かな?
こんなおせっかいな性格なのは…



