あなたと出逢ってから、全てが特別。


あなたに逢ったあの駅も

あなたと行った公園も

あなたを待ったこの家も


小さなことでもあなたと出逢ってから世界が変わって見えた。
眩しいくらいにキラキラと。


「レンッ・・・・」


最後にレンと呼ばせて。


「その名前も、由麻に呼ばれるのは嫌じゃないな」


祐真はそう言って苦笑した。


――残りの1分。

祐真が私の顔を見つめてそっと唇を重ねた。


それは一瞬で、すぐに唇を離される。


けれど、やっと届いたこの手の中にいる愛しい人とまだ繋がって居たくて自然と自ら祐真の唇を追うようにキスをした。


驚く祐真をよそに私はまだ、祐真から離れなかった。


そのあとはどちらからともなく、深い深い――――


確かめるキス。


自分の存在と、相手の存在と、特別だと言う想いを。