つまり、山尾が勝てるとは、限らないのだった。




誰にでも勝つチャンスがあるのが、バトルロイヤルの特徴だった。





私は、とにかく、三十万円が欲しかった。




三十万円あれば可愛い洋服も買えるし、今の私は、コンビニのアルバイトだけでひたすらトレーニングに励んでいた為に、とても貧乏だった。




とにかく、これに勝たないといけないと思ったが、団体の選手の中で裕福そうなのは、ミスター金くらいで皆が貧乏オーラを出していた。




そのミスター金でさえも何を考えてるか分からないのだから皆が敵であり、時には、味方だった。




私は、三十万円の事で頭がいっぱいになり顔の腫れや鼻血を忘れかけていた。




だが、ここまで腫れたならもう仕方ないので次のバトルロイヤルに全力を尽くして必ず三十万円をゲットしたかった。




生きてくのにお金ってスゴ~ク大事だもんね!