高橋君は、若手のホープなのに一試合目で最初から結果を決めてしまうんだと私は、何となく不満に思えた。





「バシバシ蹴りあえよ。

蹴り合う事以外の試合展開は、二人に任せる。


高橋ももう分かってるだろう。

ああ、それと、あまり試合時間を短くするなよ。

そして、ボボのマイクパフォーマンスで一試合目は締めろ。」




高橋君もボボさんもうなずいていた。




私は、プロレスが、真剣勝負でないと分かっていたが、こうしてリアルに聞くと不思議な気分を味わっていた。




「二試合目は、玉田とハスミだ。

三人分一本勝負で、玉田は、ハスミを徹底的に攻めろ。

ハスミの身体を客に見せるようにしろ。

覆面にも何度か手をかけろよ。

ビキニもマスクも脱がすなよ。

見えそうで見えない感じだ。

ハスミは、時とは反撃しろよ。

玉田は、ヒールをやって反則もやれよ。

最後はコーナーボストからのハスミのミサイルキックで玉田の失神で終わりだ。

思い切り飛んでキックしろよ。」




え~!何それ勝っちゃうわけなの!?