玉田は、唇を噛みしめたが素直にハイと答えた。


「えー!?玉田さんそれで良いの-?違うでしょ!?一生懸命練習してきたのにそんなに簡単にハイとか言わないでよ!?」


私は、思わず玉田にそう言った。



「ハスミちゃん、ありがとう。実力の世界だよ。

それに、誰か欠員が出たら俺が出るし一人はそういう人間いないと不味いだろう。」



玉田は、にこりと笑いながら答えた。



少しだけ玉田とギクシャクしていた物がその瞬間に消えたようだった。



「その通りだ。それにまだプロレスで、お前が出るように何とか俺もするよ。」



山尾がそう話したが山尾の言葉は私には上の空だった。



「こりゃ、仕方ないな。五対五にしないとどちらか勝ったのか分からないからな。」



ミスター金も山尾に賛同していた。



ボボさんは、暗く頷いている。



高橋君も納得している表情だった。



私も何とか頭を回転させて考えると仕方ないのかも知れないと思った…


だけど、何ともやりきれなかった。