「薫ちゃん、ママの所に来ないからいけないのよ。」
その女の人は、そう言うと座って水割りを作り始めた。
ウィスキーだったが、皆逆らわなかった。
「ア~!こないだの凄い試合した覆面の女の子なのお~!
私、感動しちゃった!
未成年かな?それなら何か美味しい物でもおごってあげるから後でサインしてよ。
高橋君も凄かったけど、女として勇気を貰った!
一つ残念なのがダサいコスチュームね!
だけど、覆面被ってるから不細工かと思ってたら可愛いね~。」
私は、可愛いと言われ嬉しくてサインどころか実印を持って来て、保証人にでも気分になった。
男の人に可愛いと言われるのは、もちろん嬉しいが、また女の人に言われるのは、違う意味で嬉しいものだ。
それも今日は二度目だ。
「ハスミお前は、可愛いに弱いよな~動物園のサイに可愛いと言われても喜びだろう。」
山尾が、失礼な事を言ったが無視した。
女の人は、皆のウィスキーを作り終えると私の為に、オレンジュースを持って来てとりあえずこれで我慢してねと言った。


