夏の月夜と狐のいろ。



アザリアの挑戦的な態度にリリィはさらに目を怒りに染めた。

そして、バチリと身体に電流をまとうと、それをアザリアに浴びせた。


アザリアの身体が一度びくんと跳ね、すぐにかくっと力をなくす。
気絶したようだ。


「ありがとう、リリィ。ノエルは無事みたいだし・・・さ、行こう」


シアンはリリィに頷きかけると、リリィは真剣な表情でこくりと頷いた。


一瞬ちらっと振り返ったが、倒れこむアザリアは起きそうにもないので、そのままにしておいた。


・・・それもそのはず。
アザリアの身体にはとうていしばらく動けないほどの電気が流れ込んだのだ。


ぼうっとしているナノの手をひき、シアンはリリィと懺悔室の扉に手をかけ、そして部屋を出た。



















「おばかさん。あるわけない、無事なんてこと。
あなたたちも、人間も…」







そんな、アザリアの言葉はシアンたちには届かずに不気味に部屋に響いた。