夏の月夜と狐のいろ。



「まあ。それはそれは。いたしましょう、案内を」


アザリアは頷き、鍵をとると前へ進み出た。
リリィは立ち上がり、こちらを見てにっと笑った。


作戦は、成功だ。


町に入る前にある簡単な作戦をたてていたのだが、
それを実行するのは懺悔室なのだ。


赤いカーペットの続く廊下をすすみ、アザリアはひとつのひっそりとした
小さな扉の前でとまり、鍵をあけた。


カチャリ、と鍵があく音がして、扉が開かれた。


シアンはごくりと息をのんだ。


タイミングを見誤ってはいけない。

リリィが懺悔の言葉をつむぎ、それを合図にリリィの電流をアザリアに弱く流す。
そのときにシアンは変化をといて九尾の姿にもどる。


そして麻痺してうごけなくなったアザリアをしっぽで捕らえてノエルの場所をききだす。



それが、作戦だった。


手際よくいかなければ、アザリアにばれて作戦は失敗するだろう。


そうなれば、どうなるかわからない。