そのあとナノのローブも変化させると、シアン達はゆっくりと町の入り口へと向かった。
こちらに気がついた門番が、警戒して見つめてくる。
けれど、シアンたちの格好を見るとすこし警戒をといたようだった。
ここは教会に支配されている町。
教会のもとに暮らす修道女を警戒するものはいない。
「何のようだ」
シアンたちが前までくると、門番が訊ねた。
リリィがこっちにめくばせして、すっと前に出て礼儀正しくお辞儀して、
胸の前で手を組んだ。
さすがリリィだわ。色々知ってるのね。
リリィはシアンよりも長生きで、こういった情報をよく知っている。
ここはリリィにまかせるのがいいだろう。
リリィは、ヴェールをふわっとゆらし、胸の前で組んだ手に十字架をそえてもう一度お辞儀をした。
「私は旅の者です。あちこちの教会を周り、お祈りをさせていただきたくここへ来ました。」
そして、目を閉じリリィは後ろに下がった。
すると、門番達は頷き、道をあけた。
「怪しいものではないようだな。通るがいい」
リリィは頷き、「貴方方にも神々のご加護があらんことを」と言って前へと丁寧な足取りで進んでいく。
シアンたちもそれに習って門をくぐった。

