「うーん・・・やっぱり慣れませんねえ・・・」
横で、リリィがぼやく。
リリィの腰ほどまである長い黒髪はきちんと同じ位置で切りそろえられていて、
顔のよこには段をつけるようにきっちりとそろえ、それが三段ほどにそろえられている。
瞳は琥珀色で、やはりどこか幼い感じがする。
リリィは、シアンより年上なのだけれど。
どこかの民族のような服の上にはきちんとローブまで羽織ってあった。
久しぶりでも、リリィの術は完璧だ。
「すごい・・・・!狐さんって、すごいのですね!」
ナノは子供のようにはしゃぎ、緑色の瞳をきらきらと輝かせた。
シアンとリリィは、少し照れて微笑む。
けれどぴょんぴょん跳ねていたナノが、ぴたりと動きをとめて一人頷くと、しょぼんとした。
「・・・・はい、ごめんなさいレオン。」
どうやら、はしゃいでいてレオンに怒られたらしい。
ナノはちらっとこちらを見てえへへ、と笑った。
「レオンに体調が悪くなっても知らないぞと怒られてしまったのです」
シアンはそれをきいてくすっと笑った。
「ほんとうにレオンはナノちゃんのこと、大切にしてるんだね。」
ナノはそれに嬉しそうに微笑み、ぎゅっと手を胸の前で握り合わせる。
レオンと同じように、愛おしそうに、大切そうに。
「はい、レオンは私の、とても大切な人なのです」

