『シアン様!?』
リリィの声にはっとしたとき
その事実にくらくらして、シアンはよろめきかけていたらしいことに気がつく。
それを、ぱしっとレオンが受け止めてくれた。
「ありが…」
途中までいい、シアンは黙ってレオンを見上げた。
レオンはじろりとクロの背中を睨み付け、そして唸るように言う。
「…何故裏切った?自分が何をしたのかわかっているのか?」
するとクロはくるりと振り向いて、冷たい声で言った。
「人間と馴れ合っているやつらといてもシロは助け出せない…!」
クロの瞳が一瞬怒りに満ちて光り、それきりこっちを見ずにアザリアの横に俯いて並んだ。

