あの日の夜から数ヶ月。
私は懸命に生きた。
急に居なくなった家族。
知識のない私。
何度も何度も死にかけた。
私の虎柄の毛はもつれ
体は痩せこけていった。
人間達は汚そうに私を見た。
いいわね、平和で。
私達 野良猫がどんなに苦労して
生きているかもしらずに。
ゴミ袋をあさると
棒で叩かれることもあった。
でも、生きるためには
アンタ達人間の
食べ残しを頂戴するしかないの…
そしてようやく、この頃
野良猫の暮らしに慣れはじめた。
季節は春真っ只中で
ぽかぽかして気持ちがよかった。
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