神様修行はじめます! 其の二

「助けなきゃだめだよセバスチャンさん!」

「天内のお嬢様」

「お願いだから、あの人達を助けて!」

「分かっております。だから、そうしております」

そうしてるって・・・。

殺す事が?

殺してしまう事が、救う事だって言うの!?


あたしは、セバスチャンさんの悲しげな目を見て叫んだ。

「そんなの間違ってる!!」


死ぬ事が救いだなんて、そんな事あり得ない!

こんな残酷な目にあって、苦しんで、傷付いて・・・

そのあげくに殺される事が救われる道だなんてあり得ない!


そんなのは絶対に、絶対に正しい事では無い!!


「アマンダ、この子達はもう、元には戻れませんのよ」

「人だった記憶も、動物だった記憶も、もう無ぇだよ。まったく別の生き物になっちまっただよ」

「憎しみで殺戮を繰り返すだけの生き物に成り果てました。ならば、せめて・・・」


この手で引導を渡すのが、権田原の民の務め。


そう言いながら、猿人達を殺し続けた。

狂ったように襲い掛かってくる猿人達を。

凄まじい怪力と、鋭い牙で、本気であたし達を殺そうと襲い掛かってくる猿人達を。


みんな、心の中で血の涙を流しながら殺し続けていた。