あたしひとりでオタオタしちゃってもう、バカみたい。
わざわざ弁解するのも、逆に恥ずかしいし。
門川君ってば!
お願いだからそんなセリフを、経済新聞でも読んでるみたいにして言わないでよ!
どーゆー顔して聞けばいいのよ。対応に困るんだってば。
いたって普通に食事している彼を見て、つくづく思う。
本当にズレてるというか、段差と温度差の大きい人ね。
いちいち表現方法が極端すぎる。
しかもいちいち適切さを欠いてるし。
これって進展なのかなぁ?
自分の気持ちを、正直に口に出すようになったのは良い傾向なんだろうけど。
本心を言われるたびに悶絶してたんじゃ、身が持たない。
「小娘よ、ほんにすっかり元通りのようで良かったのぉ」
「・・・おかげさまで」
からかい口調の絹糸の声に、顔を赤くしながら答えた。
「元通りどころか、一歩前進のようじゃの」
「前進って、言えるわけ?」
「少なくとも後退ではあるまい」
「そりゃそうだけど・・・」
「後退でも停滞でもないなら、それは前進じゃよ」
「・・・・・」
「たとえ、長い道のりの一歩だとしてものぉ」
「・・・うんっ」
絹糸、ありがとうね。
金色の温かい目に、あたしは感謝した。
わざわざ弁解するのも、逆に恥ずかしいし。
門川君ってば!
お願いだからそんなセリフを、経済新聞でも読んでるみたいにして言わないでよ!
どーゆー顔して聞けばいいのよ。対応に困るんだってば。
いたって普通に食事している彼を見て、つくづく思う。
本当にズレてるというか、段差と温度差の大きい人ね。
いちいち表現方法が極端すぎる。
しかもいちいち適切さを欠いてるし。
これって進展なのかなぁ?
自分の気持ちを、正直に口に出すようになったのは良い傾向なんだろうけど。
本心を言われるたびに悶絶してたんじゃ、身が持たない。
「小娘よ、ほんにすっかり元通りのようで良かったのぉ」
「・・・おかげさまで」
からかい口調の絹糸の声に、顔を赤くしながら答えた。
「元通りどころか、一歩前進のようじゃの」
「前進って、言えるわけ?」
「少なくとも後退ではあるまい」
「そりゃそうだけど・・・」
「後退でも停滞でもないなら、それは前進じゃよ」
「・・・・・」
「たとえ、長い道のりの一歩だとしてものぉ」
「・・・うんっ」
絹糸、ありがとうね。
金色の温かい目に、あたしは感謝した。


