あたしは腰を上げ、お握りを持った手を突き上げて叫んだ。
「えい、えい、お―――っ!!」
「いいから座って食べたまえ」
盛り上がるあたしに、水を差す門川君の冷静なひと言。
「食事時に騒々しすぎるんだよ、君は」
「・・・・・はい」
あたしは、しおしおと座った。
ほんと、すっかり元通りになったね門川君。
豚汁も冷めそうな冷静さだよ。
「平常心が一番だが、君の場合は平常時でそれだからな」
「それって何よ。何が言いたいのっ?」
「その爆発的なムラッ気を、なんとかしてくれと言ってるんだよ」
「ムラッ気なんて無いもんっ」
「ある。純然とある。その無意味なエネルギー消費をぜひ抑制して欲しいものだ」
「無意味ってなによ無意味って!」
んも―――っ! ほんと完璧に元通り!
形状記憶合金みたい!
冷たさといい、血の通ってなさそうな表情といい!
少しは進歩とか変化とか、ないわけ?
さっきのお互い抱きしめ合って誓ったひとときは、なんだったのよ。
あほらしい。ひょっとして、あれって幻覚だったのかしら。
「誓い、やぶっちゃおっかなー」
豚汁をすすりながら、つい、ボソっと小声でささやいた。
「えい、えい、お―――っ!!」
「いいから座って食べたまえ」
盛り上がるあたしに、水を差す門川君の冷静なひと言。
「食事時に騒々しすぎるんだよ、君は」
「・・・・・はい」
あたしは、しおしおと座った。
ほんと、すっかり元通りになったね門川君。
豚汁も冷めそうな冷静さだよ。
「平常心が一番だが、君の場合は平常時でそれだからな」
「それって何よ。何が言いたいのっ?」
「その爆発的なムラッ気を、なんとかしてくれと言ってるんだよ」
「ムラッ気なんて無いもんっ」
「ある。純然とある。その無意味なエネルギー消費をぜひ抑制して欲しいものだ」
「無意味ってなによ無意味って!」
んも―――っ! ほんと完璧に元通り!
形状記憶合金みたい!
冷たさといい、血の通ってなさそうな表情といい!
少しは進歩とか変化とか、ないわけ?
さっきのお互い抱きしめ合って誓ったひとときは、なんだったのよ。
あほらしい。ひょっとして、あれって幻覚だったのかしら。
「誓い、やぶっちゃおっかなー」
豚汁をすすりながら、つい、ボソっと小声でささやいた。


