神様修行はじめます! 其の二

お岩さんに褒められて嬉しいのか、ミミズのジュリエッタがこっちに近づいてきた。

ぬらぬらした体が、ぐねぐねと接近してくる。

ぎゃ――っ! 来ないでジュリエッタ!

そもそも何でミミズが「ジュリエッタ」!?


「まぁ、天内さんたらジュリエッタちゃんに好かれたようですわっ」

「いらない! そんな好意は!」


止まりそうな呼吸を必死に整えながら、あたしは叫んだ。

意識が飛ぶ~!

本当に、お願いだからそれ以上近づかないで!

無意識に、滅火の炎であなたを滅っしてしまいそうっ!!


「ジュリエッタちゃんに好かれたとあれば、天内さんにも名前を進呈しなければ」


・・・・・へ? 名前?

お岩さんが自分のお気に入りには、必ず進呈してるっていう、アレ?


「そうですわね・・・あなたは・・・」

口に握りこぶしを当て、真剣にウンウン悩み始めるお岩さん。


「・・・アマンダ! あなたの名前はアマンダに決定ですわ!!」


ビシッと勢い良く、あたしを指差す。

アマンダって・・・。


あたしが、「あまない」だから、あまんだ?

結構、適当・・・。


あ、いや! 別にガッカリしたわけじゃないけど!