誰も・・・母親すらも尋ねてこない。
ひとり。たったひとり。
たまに来る者といえば・・・
弟を当主に据えようとする一派の、暗殺者。
邪魔な自分を亡き者にしようと、命を奪いに来る者だけ。
それ以外は、ただ、ひとり。
春の花。
夏の雨。
秋の風。
冬の雪。
巡る季節を、幾度も幾年も小さな窓から、ただ眺め続けて・・・。
そして、ある日
『何があっても、来てはならぬ』
そう言って・・・
部屋に篭もったまま・・・・・
次の日・・・
部屋の柱から、ぶら下がる永継様を見つけた。
この私が見つけた。
物言わぬ永継様を。
冷たい永継様を。
変わり果てた永継様を。
ひとり。たったひとり。
たまに来る者といえば・・・
弟を当主に据えようとする一派の、暗殺者。
邪魔な自分を亡き者にしようと、命を奪いに来る者だけ。
それ以外は、ただ、ひとり。
春の花。
夏の雨。
秋の風。
冬の雪。
巡る季節を、幾度も幾年も小さな窓から、ただ眺め続けて・・・。
そして、ある日
『何があっても、来てはならぬ』
そう言って・・・
部屋に篭もったまま・・・・・
次の日・・・
部屋の柱から、ぶら下がる永継様を見つけた。
この私が見つけた。
物言わぬ永継様を。
冷たい永継様を。
変わり果てた永継様を。


