それにともない、母親は狂ったように自分を責める。
その上、弟に対する母の仕打ちは、もはや正気の沙汰とは思えなかった。
自分が力を発動できないがゆえに、実の弟の命が、実の母によって脅かされている。
永継様の心は、追いつめられていった。
それでも永継様は、耐えた。
自分は、一日も早く当主になる。
そして門川を、母を、弟を立派に守ってみせる。
それが自分の望む事。
自分の成す事だと・・・。
それだけを、その望みだけを、心の支えにして・・・。
だが・・・
その望みすらも・・・
『当主は、永継様ではなく永久様こそがふさわしい』
そんな声が日増しに大きくなっていった。
永久が当主になる?
第一子の自分ではなく、弟の永久が?
『永世様が、永久様を引き取って育てたいとおっしゃったらしい』
『きっと次期当主として育てるつもりなのだ』
・・・・・。
ならば・・・
ならば自分の存在意義は?
今までの日々は?
自分はやはり、でき損ないなのか?
失敗作?
門川の血を引かぬ子ども・・・?
その上、弟に対する母の仕打ちは、もはや正気の沙汰とは思えなかった。
自分が力を発動できないがゆえに、実の弟の命が、実の母によって脅かされている。
永継様の心は、追いつめられていった。
それでも永継様は、耐えた。
自分は、一日も早く当主になる。
そして門川を、母を、弟を立派に守ってみせる。
それが自分の望む事。
自分の成す事だと・・・。
それだけを、その望みだけを、心の支えにして・・・。
だが・・・
その望みすらも・・・
『当主は、永継様ではなく永久様こそがふさわしい』
そんな声が日増しに大きくなっていった。
永久が当主になる?
第一子の自分ではなく、弟の永久が?
『永世様が、永久様を引き取って育てたいとおっしゃったらしい』
『きっと次期当主として育てるつもりなのだ』
・・・・・。
ならば・・・
ならば自分の存在意義は?
今までの日々は?
自分はやはり、でき損ないなのか?
失敗作?
門川の血を引かぬ子ども・・・?


