神様修行はじめます! 其の二

権田原一族のお陰で、門川は生きていける。

戦っていける。


権田原は、世界を支える大地そのものだ。


権田原一族がいてくれて本当に良かった。


本当に本当に、ありがとう。



「会うたびにそう言って、頭を下げてくださったよ」

「そう、ですか・・・」

「ところで嬢ちゃん、メシ食ったか?」


ご飯?

あぁ、そういえば。

こっちに来てから、何も食べてなかったんだ。


それどころじゃない出来事の連続で。

食事そのものを、すっかり忘れていた。


「こんな時こそ食わねばなんねぇ。さ、これ食え」


写真の前のおにぎりを、あたしに勧めた。


「でも・・・」


とてもじゃないけど、食べる気になんかなれない。


「食欲が無いので・・・」

そう言って断った。


でも当主さんは、しきりに勧めてくる。


「うんめぇにぎりメシだぞぉ! さ、食え」