夏の日差しと狼のいろ。




 「え…、でもイクアくん」

 ツキは勘違いじゃないかと
 尋ねた。




 「私、耳も目も茶色だし
 狼になれないし…

 第一、物心ついたころには
 エル・コスティラの物見小屋に
 居たんだよ?」



 ツキは慌てて言うが



 イクアはツキが思ったように
 確かに勘違いだな、とは
 言わなかった。


 「しかも、ツキは」



 真剣な目。




 揺れる青い瞳がツキを見て
 すべてを見透かされている気分に
 なる。






 「小さい頃にさらわれた、
  "神"の子なんだ」






神の子…?