両親亡くしたの…
つい最近なんだろ?
なのになんで笑ってられんだ?
そう思ってたけど、顔をあげ心愛を見た瞬間後悔した。
心愛の瞳が悲しく揺れていたかから………。
「わっわりぃ、言い方きつかったよな…」
「大丈夫ですよ」
心愛は顔を横に振ると小さく深呼吸をすると静かに話しだした。
「私の両親は…
私を本当に応援してくれてたんです。
ほんの数秒でも私がテレビに出てたら録画して、雑誌に小さく…端っこにちょろっと私が載ってたら何冊も買って…
嬉しそうに笑ってくれてたんです。
その笑顔が私は好きだった。
その笑顔を見たいから、お仕事頑張ってこれたんです。
でも……
もういないから…
どんなに頑張っても…
その笑顔をもう一回見れないから……
辞めようとも思ったんです」
泣きそうな声で心愛は続ける。
「でも……両親だけじゃなくて、いろんな人達が私をみて笑顔になってくれたらいいなって…
思ってたんです。
みんなを笑顔に…
時には感動して泣かせられるような女優さんになれたらなって……
その夢はまだ叶ってないのに辞めちゃっていいのかなって……
中途半端なまま辞めちゃったら絶対後悔するなって思ったんです。
それに…
両親も……ちゃんと見てくれてるかなって。
私の活躍楽しみにしてくれてるんじゃないかなって…
そう思って…
だから辞めないで頑張ってるし、笑顔でいるよう心掛けてるんです!!
私が悲しい顔してると、応援してくれてる人達も両親も心配しちゃうだろうし!!」

