叔母がいなくなり俺らの間には気まずい雰囲気が漂う。
「あっ、あのとりあえずここ出ますか?
みんな練習してますし」
「そうだな」
俺らは練習室を出て自販機が置いてある待合室に向かう。
「これ」
俺はレモンティーのペットボトルを渡すと心愛の隣に座る。
「あっ…すいません…お金…」
「いいよ、そんくらい」
たった120円なのに律儀にお金を返そうとする心愛に思わず笑ってしまう。
「////ありがとうございます」
ぺこっとお辞儀をする心愛がなんか小動物みたいで可愛らしい。
「あの…お名前は…」
「橘雅人、23歳」
「橘さん…ですか、甘地心愛です…15歳です」
「中学生?」
「はい!!中3です」
中学生なのに…
意外としっかりしてんだな…
「あのさ…ちょっと聞いていい?」
「はい」
俺はちょっと疑問に思ってたことを口にする。
「なんで笑ってられるの?」

