テレビ局につくと真っ先にある場所に向かう。
一回ゆっくり深呼吸してドアをノックする。
「はい」
「失礼します、甘地心愛です」
「心愛ちゃんじゃーん」
来たのは中原さんの楽屋。
涼太くんの時は挨拶が遅れちゃったから今回は早めに来たんだ。
「今回はよろしくおねがいします」
「俺こそよろしくね〜、楽しみにしてたんだよ心愛ちゃんと共演するの」
「そんな…!!私こそ……」
「やっぱ本物はもっと可愛いね〜」
そう言いながら顔を近づけてくる中原さん。
その近さにびっくりする。
「あっあの……」
「これぐらいで恥ずかしいの?
可愛いなぁ〜、もっと恥ずかしい演技これからするんだよ?」
「あっ…えっと……」
「すいませんが…あまりうちのにちょっかいかけないでもらえますか?」
中原さんの対応に困ってると今まで後ろで黙っていた橘さんが間に割って入った。

