「すみませんでした。自覚が足りませんでした。次からはしっかりやります。」 涙をこらえながら頭を下げる。 こんな時女優で良かったなって思う。 泣くのを我慢する演技だと思えばいいから。 「じゃあ失礼します」 もう一度頭を下げ楽屋を出て駅まで走った。 なんとか終電にギリギリ間に合う。 電車に乗り込んだ瞬間、私は被ってた帽子を深く被り直した。 私はやっぱり女優失格だ。 涙…… こらえきれてなかったから………。