「昨日はよく眠れた?」
後ろから声がして、鏡越しに見ると、中原さんがいて、私の隣の席に座った。
「………どういう意味ですか?」
「いや、単純に聞いただけだけど?」
挑発するかのように問いかけてくる。
「……眠れましたよ」
「ならよかった」
それだけ聞くと中原さんはメイク室から出て行ってしまった。
なんなの?
一体何がしたいの?
中原さんの言動のわけがわからない。
「心愛ちゃん、メイク終わったよ?」
「あっ、ありがとうございます」
私が思いつめたような顔をしていたからか、メイクさんは首を傾けている。

