カナと食べる気詰まりとは別の疲れを感じながら、昼休み終了の予鈴で、わたしは自分の席に戻った。



「ありがとう」



そう言うと、しーちゃんたちは、口々に、



「いつでもおいで!」



と笑顔を見せてくれた。



しーちゃんは優しい。

それから、明るくて、とても活発。

肩までのサラサラのボブヘアは、小学生の頃から変わらない。

正義感が強くて、男の子にだって負けていない。

でも、高校生になって、前よりずっと女の子らしくなった。



カナがいなければ、もっと、ずっと仲良くなれたかも知れない……。



一瞬、そんな思考に捕らわれ、わたしは愕然とした。



なんて恩知らずな……。



午後の授業を聞きながら、自分のふがいなさに、涙が出そうだった。