【佳菜side】 ガチャ 重い扉を開けると、冷たい風が頬を掠めた 屋上には洗濯されたシーツや服が干されている 手摺に手をかけ、青く澄んだ空を見上げる 『私は、信じてる』 みんなにそう言ったけど、「梨羅がこのまま目を覚まさなかったら」って一番考えてるのは多分私だ 信じてないわけじゃない でも、怖いんだよ… 朔にぃがいなくなって、梨羅まで失ったら私はどうしたらいい?