幕末オオカミ



沖田は、町人に対する口調とは打って変わって、人をバカにしたような、いつもの口調に戻る。


江戸のなまりがあるせいか、浪士たちに向けられた言葉は、余計に乱暴に感じられた。



「なんだと!」


「そんな口をきいたことを、後悔させてやる!」



ほらぁ、怒るよ、そりゃあ。


わざわざ浪士たちを挑発した沖田は、いつもの無表情で剣を構える。



「後悔するのは、お前たちの方だ」



低く響くその声は、多数の敵を前にしても、まったく揺るがない。


そして……。



「やぁっ!!」



全員が抜き身を構え、沖田に襲いかかる!